NPO法人日本不妊カウンセリング学会は、最適な不妊治療選択の研究・実践することができるよう研究・実践を行っています。

御挨拶

この度、NPO法人日本不妊カウンセリング学会の理事長という大役を仰せつかりました2群看護職の村上貴美子です。私が生殖医療に従事した1995年は、本邦のARTの出生児は208人に1人で、不妊に対する社会的認知も低く、不妊の方へのケアの重要性を痛感しておりました。

EBMに基づく適切な情報を用いて生殖医療チームと患者様との調整役となり自己決定を支援するIVFコーディネーターとして活動し、1999年に日本不妊カウンセリング学会の前身である日本生殖医療研究協会からIVFコーディネーター1号の認定を受け、2003年に本学会が設立した年の第1回学術集会長を拝命し、当初からこの学会に関わらせていただいております。

これまでは、1群の医師が理事長として本学会の礎を築いて参りましたが、この学会は、1群の医師、2群の看護職、3群の胚培養士、4群の心理カウンセラーや薬剤師、漢方薬局、鍼灸、患者当事者など多くの専門性をもった学会員が垣根を越えてチームで不妊の患者様を支援するという特徴をもった学会でもあります。理事長というお話があった時は、看護職であり、未熟な私に、この大任を果たせるのか不安もありましたが、今後の学会の発展のためにも看護職であることを生かして、より患者様の立場に寄り添った支援が行えるよう努めて参りたいと思います。

今後、私たちの役割は、不妊症のご夫婦だけでなく、第3者を介した卵子や精子提供による治療、担がん患者様や社会適応による卵子凍結をした患者様、生まれてくる児など広範囲に及んでくると思われます。少子化が問題の中、ART児の出生は32人に1人と増加し、生殖医療は変化する社会情勢に応じた対応が必要とされます。それを支える専門性をもったIVFコーディネーターや不妊カウンセラーの育成を通して、不妊治療を受ける患者様の安全と安心の確保と納得できる自己決定の支援を提供できるよう努めて参りたいと思います。大橋前理事長には沢山のことを教えて頂きました。これからは、大橋前理事長や佐藤初代理事長の志を受け継ぎ、学会の発展と会員の方々の活動に少しでも貢献できるよう尽力する所存です。至らない点も多々あるかと思いますが、皆様には、引き続きご指導を賜りますようお願い申し上げます。

藤原 敏博

日本不妊カウンセリング学会理事長 藤原 敏博

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